おやすみ……

なんとなく、素っ気ない気もする。

ただ単に忙しそうな気もする。


君は、そうだ。

私と違って、忙しいんだ。


心にぽかんと穴が空いたような、そうでもないような。

妙な感情が沸き上がってしまうような、そうでもないような。

何とも言えない、心のざわめきを感じている。

それは、気のせいで済ませていいものなのか。

私にはわからないままでいる。


穏やかな海の上を揺蕩っているような感覚で。

何も知らなくて、意外とどうでもよかったりして。

ぼーっと空に浮かぶ大きな雲でも見ているような感覚で。

そんな事を考えては、時間ばっかり過ぎ去っていってしまう気がして。


わからないんだ。

私が抱く感情も、無性に恋しくなるあの日のことも、

意味もないはずの心のざわめきも。

ふと思い出しては忘れて、また思い出しては忘れてしまう。

人というものは、感情的なものほど熱くそして曖昧なものなんだろう。


何が起こっていたのかは知らない。

私が何を感じていたのかも知らない。

意味もないはずの感情だって知るはずがない。


なんとなく、そうだったんだ、

なんて曖昧なことを呟いては、忘れてしまえばいいと思ってしまう。

甘い夢でも見て、忘れてしまえばいい。

夢の世界に酔いしれて、忘れてしまえばいい。

名前も知らない感情も、意味もないはずの感情も。


そうやって、私は今日も何かを忘れるために目を閉じる。





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